第5部・豪商
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/11 04:28 UTC 版)
「ファウンデーション (小説)」の記事における「第5部・豪商」の解説
そんな中、弱小国だったはずのコレル共和国内にてファウンデーションの原子力宇宙船が行方不明になる事件が続き、貿易商人のホバー・マロウが偵察に送り込まれる。原子力に対抗しうるのは原子力だけであるため、当初コレル共和国へ原子力機器を提供しているのは、ファウンデーション内部の裏切りによるものと考えられていた。しかしマロウの調査により、コレルは既に過去の物と思われていた銀河帝国の技術力と兵器を供与されていたことが判明する。さらなる調査の結果、コレルが手に入れた兵器は銀河帝国辺境のシウェナの総督が独断で供与したもので、銀河帝国そのものはコレルとは無関係であること、そしていまやファウンデーションの科学技術は退化しつつある帝国のそれさえもを超えたことを知る。帰国したマロウは貿易商人たちの力を削ごうとするファウンデーション上層部の陰謀をも廃し、コレル共和国との独占貿易で得た莫大な富で豪商となり、その富を利用して政界・財界・宗教界すべての独裁権力を得る。そしてマロウはこれまでの疑似宗教による支配から経済力による支配へとファウンデーションの方向を転換、コレル共和国に対しても経済封鎖を(というより技術封鎖を)行うことで戦いに勝利する。すべての科学技術をファウンデーションから買うことで維持していたコレル共和国は、自力のみでは日常生活レベルの科学技術さえ維持できなくなって無条件降伏したのだった。 しかし、マロウは擬似宗教支配が潰えたように、いずれは経済支配も潰えるだろうと、すなわち豪商の天下もいずれは終わるだろうと予測していた。
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