第1楽章 Maestoso - Allegro appassionato
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/08/23 04:55 UTC 版)
「交響曲第1番 (尾高尚忠)」の記事における「第1楽章 Maestoso - Allegro appassionato」の解説
基本はホ短調。4/4拍子。マエストーソの序奏は、冒頭から半音階的な大音量を轟かせる。「戦争の惨劇」あるいは尾高が患っていた頭痛を表現していると思われる。その騒ぎがやむと、低弦のユニゾンで第1主題が仄めかされる。その後すぐに、フルートとオーボエとヴァイオリンが半音階的に上行する第2主題を奏でる。続いて冒頭の轟音が回帰し、27小節目で序奏部が終わる。 主部はアレグロ・アパッショナート。自由なソナタ形式。提示部は99小節まで。第1主題は第1・第2ヴァイオリンによってホ短調で、第2主題は独奏ヴァイオリンによってヘ長調で奏でられる。展開部は287小節まで。第2主題から表れたと思われる変イ長調の動機がクラリネットで奏せられ、カンタービレに盛り上がる。それを、第1主題に基づくスケルツォ的展開が受け、その運動が弱まると序奏の轟音が甦り、その狭間に第1主題と第2主題が蠢いて再現部を用意する。再現部は391小節まで。展開部で現れたクラリネットの動機が第2主題に成り代わる。コーダは華々しいホ長調的な響きで終わる。
※この「第1楽章 Maestoso - Allegro appassionato」の解説は、「交響曲第1番 (尾高尚忠)」の解説の一部です。
「第1楽章 Maestoso - Allegro appassionato」を含む「交響曲第1番 (尾高尚忠)」の記事については、「交響曲第1番 (尾高尚忠)」の概要を参照ください。
- 第1楽章 Maestoso - Allegro appassionatoのページへのリンク