第1景 トロイアの船隊の停泊している港
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 08:57 UTC 版)
「トロイアの人々」の記事における「第1景 トロイアの船隊の停泊している港」の解説
船のマストの上で水夫のヒュラスが故郷を想って歌っている。パンテーが現れ、トロイアの隊長たちとそろそろ出発しなければならないと話し合っている。「我々の出発を求めて、毎夜ヘクトルの亡霊が現れる」と語っているとまたしてもヘクトルの亡霊が現れ「イタリアへ!」と煽る。皆は慌てて準備のために兵舎に戻る。二人のトロイアの番兵は「亡霊なんて見えるか、おれはカルタゴ語を覚えたぞ、そうかい、おれのカルタゴ女はトロイ語を話せるようになったぜ」などと雑談をしていると、エネが現れ苦しい心情を吐露し「最後の別れの時が来たならば」を歌う。するとトロイア王家のカサンドルやプリアモス、コレーブ、ヘクトルの亡霊たちが次々に現れ「もはや一刻の延引もならぬ!すぐに出発してイタリアを建国せよ!」と促す。心は揺れに揺れるエネだが、冥界からの命令に逆らえず、やむなく出発する決意を固め、部下に出発準備を整える命令を出す。そこへディドが現れ、カルタゴに夫として留まるよう懇願する。だめならせめて、エネの子供を貰いたいという願望も聞き入れられず、失意のどん底に沈む。嘆き悲しむディドを後に、エネはついに船に乗り込んで出発する。
※この「第1景 トロイアの船隊の停泊している港」の解説は、「トロイアの人々」の解説の一部です。
「第1景 トロイアの船隊の停泊している港」を含む「トロイアの人々」の記事については、「トロイアの人々」の概要を参照ください。
- 第1景 トロイアの船隊の停泊している港のページへのリンク