第五段
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/27 01:29 UTC 版)
あくる年の春、長者の一行は紀伊国那賀郡粉河をめざして旅に出た。「粉河はどちらか」と道行く人に聞いても教えてくれる者がない。すると、山のふもとに、粉を流したような白い水の流れる川があった。その川に沿って上っていくと、方丈の庵があった。「ここにちがいない」と言って、庵の扉を開けてみると、中には等身の白檀千手観音が荘厳な様子で立っていた。観音の手には長者の娘の袴と提鞘があった。人々は「千手観音が童の姿となって、娘を助けてくださったのだ」と知り、発心して出家した。猟師孔子古の一家はこの寺の別当となり、代々その職を継いでいたのだった。 第二段、庵の中の千手観音像を拝する孔子古 第五段、粉河へ向けて出立の準備をする長者一家、縁に立ち指図をするのが長者、黒馬に乗るのは奥方 第五段、長者の一家は発心し、出家を決意する
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