空相-黒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/19 23:54 UTC 版)
《位相-大地》《空相-スポンジ》《空相-油土》と比べ知名度が低いものの重要な作品が、FRPでできた《空相-黒》である。これは、自然と人工を対比した作品で、床に横たわるでこぼこな塊のような形態から、トーテムポールのように佇む磨かれた幾何学的なかたちまで、およそ50体の立体によって構成されている。この作品制作を機に、 関根の興味はありのままの「もの」と変形可能性から固体の表面の品質へと大きく転換していく。 材料が石なのか、ガラスなのか、金属なのか、プラスチックなのかを意図的にわからないようにし、非対称に置かれた異なる要素を用いて、海や島や山といった広い景色を表現する禅寺の石庭のように、美的法則にのっとって立体を配置することで「位相的風景」を作りあげたのである。また、2015年11月まで Palazzo Fortuny(英語版) (ベネツィア) にて開催の「PROPORTIO」展にもこれらのシリーズが出展されている。
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