穴式便所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 15:02 UTC 版)
穴式便所(ส้วมหลุม:スワム・ルム)は、タイ人が使用した最初期の便所である。この便所は地面に便穴を掘るが、乾燥地でも湿地でもかまわず、穴の形状も円形でも、方形でもかまわない。さらに穴を覆うように建屋を立てる。さらに木の板2枚を便穴の上に架けてあることもあり、これによってその上でしゃがみ込めるようにしてある。排便できるようにするために板の間は隙間を開けて敷かれており、使用後に木の板でふたをする。便所の設置場所は、悪臭を避けるために住宅地から離れた場所が選ばれることが多い。そして便穴が一杯になると埋め戻され、新しい場所に便穴が掘られた。公衆衛生局(กรมสุขาภิบาล)の推奨する適正な穴式便所の設置法によるのであれば、便所には便穴を塞ぐ蓋と換気をするための管が必要である。この管は竹で作られることもあるが、その際には節を抜いて管状にする。この管を便所の地面に突き刺し、槽から臭気を抜く。 タイ人は古来からこのような穴式便所を作ってきたが、ラーマ6世頃に顕著に穴式便所が作られ、この頃に政府が人民の便所として設置に取り組み始め、1897年から公共衛生局は穴式便所と便壺式便所の普及を進めた。
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