科学的な目標
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/04 14:21 UTC 版)
「アタカマ宇宙論望遠鏡」の記事における「科学的な目標」の解説
COBE、BOOMERanG experiment、 WMAP、Cosmic Background Imager (CBI)その他の実験が行なったCMBの測定は、われわれの宇宙論の知識を、特に宇宙の初期の進化について、大幅に向上させた。さらに高い分解能でのCMB観測は、現在の知識の正確さを向上させるだけではなく、新しいタイプの測定を可能とするであろうと期待されている。ACTの分解能であれば、スニヤエフ・ゼルドビッチ効果(これによって、銀河団がCMBに痕跡を残す)が顕著になるであろう。この検出方法のすごいところは、赤方偏移に無関係に銀河団の質量が測定可能なことである。つまり、極めて遠方の、太古の銀河団を、近くの銀河団と同様に容易に検出できるということである。 ACTが1000個オーダーのこのような銀河団を検出することが期待されている。 可視光線とX線による追跡調査と組み合わせることにより、これはビッグバン以来の宇宙の構造の進化についての構図を与えるであろう。また、他の結果とともに、これは、ミステリアスなダークエネルギー(宇宙の支配的な構成要素に見える)の性質についての、われわれの知識を向上させるであろう。 南極点望遠鏡も同様の、しかし相補的な、科学的目標を持っている。
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