神高鉄道線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/21 15:44 UTC 版)
こうして両備軽便鉄道改め両備鉄道による井笠鉄道高屋線への車両乗り入れによって事実上一体の路線として運行されていた当線であるが、1933年になって両備鉄道が鉄道省に買収されることとなり、事態は一変した。 この買収に当たって鉄道省は両備鉄道線すべてを買収せず、後に福塩線となる本線の両備福山 - 神辺 - 府中町間のみを買収し、高屋線はその対象から外すという措置をとったのである。 ここで買収対象外となった高屋線は新会社を設立して民営のまま運行を継続することとなり、同年9月1日付の買収を目前にした8月31日、資本金100,000円にて新たに設立された神高鉄道株式会社へ高屋線運行に関わる地上設備・用地・車両が譲渡された。 神高鉄道では、鉄道省福塩南線となった元の本線と井笠鉄道高屋線を直通する列車が従来通り運行されたが、これも1935年12月14日に福塩南線の1,067mm軌間への改軌工事が完成したことで終了となり、以後はわずか7.8kmの自社線と4.0kmの井笠鉄道高屋線を合わせた11.8kmの区間のみで列車を運行することとなった。 そのため、経営改善を目指して福山直通列車の廃止前から不要車両の整理が進められ、旅客輸送は両備鉄道から引き継いだ小型ガソリン動車であるレ1形レ1・レ2、およびその同型車として追加新製したレ3の3両、それにナ19・ナ20と称する、やはり両備鉄道から引き継いだ2両の木造ボギー客車で賄われることとなった。
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