神号の事例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/25 05:32 UTC 版)
春日大社は武甕槌命(一殿)・経津主神(二殿)・天児屋命(三殿)・比売神(四殿)の四柱の祭神を祀るが、中世には興福寺が神宮寺として支配的な影響力を持ったため、神仏習合に基づいて不空羂索観音(一殿)・薬師如来(二殿)・地蔵菩薩(三殿)・十一面観音(四殿)をそれぞれの本地仏とし、社にちなんで「春日権現」(もしくは春日明神)と総称した。また、複数の祭神を祀っている社では「六所権現」などと呼ぶこともあり、この場合は複数の神の総称である。神号との組み合わせにより「日光三所権現」、「熊野十二所権現」などのように称される。全国的に最も多く見られるのは「白山権現」、「立山権現」、「羽黒権現」などのように、「山名(もしくは地名)+権現号」という組み合わせである。その他、少数ではあるが「摩利支天権現」、「薬師権現」、「釈迦権現」のように本地仏の名前がそのまま用いられる例や、「天妃媽祖権現」(媽祖)、「徐福権現」(徐福)、「将門権現」(平将門)などのように神名や人名を用いた例、「猫又権現」、「大蛇権現」などのように動物由来の例も見られる。以上のことは明神号にも多く共通する。
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