石燕以前の創作に見られる淀屋辰五郎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/28 03:18 UTC 版)
「鉦五郎」の記事における「石燕以前の創作に見られる淀屋辰五郎」の解説
江島其磧の浮世草子『風流曲三味線』では佐渡屋竹五郎(さどや たけごろう)という名前で辰五郎が描かれている。 近松門左衛門による浄瑠璃『淀鯉出世瀧徳』(1708年)では江戸屋勝二郎(えどや かつじろう)という名前の登場人物として描かれている。「お家の宝 黄金(こがね)の鶏」というせりふも確認できる。また、作中で主人・勝二郎を諫める活躍する江戸屋の手代・新七の弟に藤五郎(とうごろう)という役名がある。 金の鶏は、淀屋辰五郎を題材としたいずれの作品にも家に伝わる宝物として登場しており、黄金で出来た鶏・つがいの鶏・鶏とひよこ等と設定されている。そのように創作で描かれつづけている反面、実際の淀屋に伝来していた金の鶏がどのようなものであったのかは正確には伝わっておらず、黄金で出来たニワトリの像であるとするものがある一方、中国の皇帝の宸筆であるとされるニワトリあるいはタカの絵とする資料や随筆も存在している。この点でいえば石燕の解説文もまた創作物で広く知られた淀屋の金の鶏を差していると見られる。
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