直立二足歩行の欠点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 02:26 UTC 版)
一方で、ヒトの直立二足歩行には、以下に挙げる難点がある。 重力の関係上、痔や腰痛、胃下垂、ヘルニアなどの疾患に罹患しやすい。ヒト以外の動物はこれらの病気になることは極めて稀である。また、膝への過度の負担や障害の多さ、ふくらはぎのむくみもヒト独特のものである。例外的に、人以外で腰痛になりやすい動物はダックスフンドがいる。 ほとんどの姿勢で頭部が安定しているため、首が細く弱い。 重い頭部が高い位置にあるため、バランスが悪く、転倒すると危険である。特に、後ろに倒れると、急所である後頭部を打つ危険が高い。 喉、心臓、腹部、股間等の急所が多い胴部前面を常に晒してしまう。 内臓を保持するために骨盤底を発達させる必要がある。そのため出産に困難がともない、胎児が小さく未熟な状態で出産しなければならない。 四足歩行と比べて、高度な身体能力が求められるため、習得するのに長期間の身体の成熟と訓練を必要とする。個体差もあるが、直立二足歩行を行うには生まれてから1年程度の時間を要するため、それができるまでは四足歩行(這い歩き/これも個体差があるが、生後半年ほどで可能になる)を余儀なくされる。
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