皮膚での分布及び光化学反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/14 19:10 UTC 版)
「7-デヒドロコレステロール」の記事における「皮膚での分布及び光化学反応」の解説
皮膚は、主要な2層で形成されている。内側の層は真皮で、結合組織の大部分を占めており、外側の層は薄い表皮である。表皮は、5層で構成されており、外側から内側に順に、角質層、顆粒層、顆粒膜層、有棘層、基底層である。 皮膚で270-290 nmの紫外線を受けて7-デヒドロコレステロールからプレビタミンD3(転移してビタミンDに変化するもの)が光化学的に生成される。7-デヒドロコレステロールは、ヒトを含むほとんどの脊椎動物の皮膚中(基底層及び有棘層)で大量(25–50 mg/cm2)に生成される。 ある種の動物では、毛皮や羽根が紫外線の皮膚への到達を妨げている。鳥類や毛皮を持つ哺乳類においては、皮膚から毛皮や羽根に7-デヒドロコレステロールを含む皮脂を分泌し毛繕いすることによって口からビタミンDを摂取している。 1923年に7-デヒドロコレステロールに紫外線を照射することによって脂溶性ビタミンを生成できた。アルフレッド・ファビアン・ヘスは、「光はビタミンDと同等である。」ということを示した。ドイツのゲッティン大学のアドルフ・ヴィンダウスは、ステロールと関連ビタミンの構造の解明で、1928年にノーベル化学賞を受賞した。彼は、さらに、1930年代にビタミンDの化学構造を確定した。
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