発症様式による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 14:14 UTC 版)
食中毒の直接の原因は、飲食物などに含まれていた有害・有毒な原因物質を摂取することによるが、その原因物質が直接に毒物として作用する場合と、原因物質が微生物であり、その増殖によって感染症を発症する場合に分けられる。 毒素型食中毒 - 原因物質が毒物として作用。 化学性食中毒や自然毒食中毒はすべて毒素型食中毒である。 感染型食中毒 - 病原体への感染による作用。 細菌性食中毒やウイルス性食中毒では、その原因病原体によってタイプが異なり、感染型食中毒を起こすものと、毒素型食中毒を起こすものがある。細菌性の毒素型食中毒の場合、原因病原体が食品中で増殖するとともに毒素を産生し、その食品を汚染することで食中毒の原因となる。この場合、増殖後に加熱などにより病原体を不活化しても、毒素が残っていれば食中毒が発生する。 中間型食中毒 - 細菌性食中毒では、病原体が消化管内で増殖する際に初めて毒素を産生するものがあり、生体内毒素型食中毒と呼ばれるが、これは感染型と毒素型の中間に位置する。 梅雨で高温多湿となる夏期に、もっとも食中毒の発生件数が多くなる。そのほとんどは細菌性食中毒である。しかしこれ以外の季節でも、冬期には貝のカキが原因とみられるノロウイルスが原因の食中毒が多く発生する。また、キノコやフグなどによる自然毒食中毒は、それぞれその食材の旬にあたる秋から冬にかけて多く発生する。
※この「発症様式による分類」の解説は、「食中毒」の解説の一部です。
「発症様式による分類」を含む「食中毒」の記事については、「食中毒」の概要を参照ください。
- 発症様式による分類のページへのリンク