疾患による変形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/14 14:48 UTC 版)
ウニ状赤血球または金平糖の様な形状の有棘赤血球は解糖系酵素異常症や尿毒症、血清βリポ蛋白欠乏血症、肝機能障害、便秘や下痢など腸の異常時などに現れ、涙滴状の赤血球は骨髄線維症や癌の骨転移で現れる。各種の溶血性疾患などでは粉々にされ破片となった破砕赤血球が見られ、ある種の遺伝性の貧血病では鎌状赤血球が見られる。赤血球が破裂したり、膜異常などで赤血球が壊れることを溶血と言い、大量に溶血すると貧血を招くばかりでなく、赤血球の内部に高濃度に存在していたカリウムが放出され一時的に高カリウム血症になる。元々高カリウム血症の者が大量の溶血を起こすと高カリウム状態が高度になり徐脈や不整脈など心臓の異常が出現し最悪死に到る。さらにヘモグロビンが分解される過程で生じるビリルビンによって高ビリルビン血症となり黄疸を生じ、特に出生時低体重児では生命の危険を伴うことがある。
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