用船
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 23:42 UTC 版)
貨物を輸送するために船を借りる行為を用船(または傭船)という。タンカーは4種類の用船契約に基づいて借り受ける。航海用船 (voyage charter)、定期用船 (time charter)、裸用船 (bareboat charter)、数量運送契約 (contract of affreightment) である。航海用船では、借受者は積み込む港から積み降ろす港まで船を借り受ける。定期用船では、借受者が指定する航海を実施するために船をある期間借り受ける。裸用船では、借受者は船の運航者兼管理者となり、船員を雇ったり船を保守したりといった責任まで負う。最後に数量運送契約では、借受者はある一定量の積み荷をある指定した期間に指定した規模で輸送することを指示するもので、例えば「100万バレルのJP-5燃料を1年以内の期間で、25,000バレル単位の船積み」というように指定できる。締結された契約は用船契約 (charter party) と呼ばれる。 用船契約の主な観点としては貨物運賃がある。タンカーの用船契約の貨物運賃は、4種類のうちの1つで指定される。ランプ・サム・レート (lump sum rate)、レート・パー・トン (rate per ton)、期間用船等価レート (time charter equivalent rate)、ワールドスケール・レート (worldscale rate)である。ランプ・サム・レートの契約では、指定された積み荷の輸送に関して固定した運賃が交渉され、船の所有者・運航者は港に関わる経費やその他の航海に掛かる費用全てを支払う。レート・パー・トンの契約は主にケミカルタンカーの用船に用いられ、港の経費や航海費用を借受者が支払うという点がランプ・サム・レートとは異なっている。期間用船契約では1日あたりの費用を指定し、港の経費と航海費用は一般的に借受者が支払う。 ワールドワイド・タンカー・ノーマル・フレイト・スケール (Worldwide Tanker Normal Freight Scale) は、しばしば単にワールドスケール (Worldscale) と呼ばれ、ロンドンとニューヨークのワールドスケール・アソシエーションズ (Worldscale Associations) によって合同で設定・運営されている。ワールドスケールでは、世界中の任意の2つの港間で1 トンの製品を輸送する基準価格を設定している。ワールドスケールに基づく交渉では、運航者と借受者はワールドスケール・レートに対するパーセンテージで価格を決定する。ワールドスケールの基準価格はWS 100と表示される。もしある用船契約がワールドスケール・レートの85 パーセントに設定された場合、WS 85と表現される。同様に、ワールドスケール・レートの125 パーセントに設定した用船契約はWS 125と表現される。
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