生産、構造、反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/11 15:53 UTC 版)
「酸化クロム(VI)」の記事における「生産、構造、反応」の解説
酸化クロム(VI)は、クロム酸ナトリウムか二クロム酸ナトリウムを硫酸で処理することによって得られる。 H 2 SO 4 + Na 2 CrO 4 ⟶ CrO 3 + Na 2 SO 4 + H 2 O {\displaystyle {\ce {H2SO4\ + Na2CrO4 -> CrO3\ + Na2SO4\ + H2O}}} この方法か類似の方法で、毎年数百万kgが工業的に生産されている。 固体中では、四面体形構造のクロム原子が頂点を共有して鎖状に並び、それぞれのクロム原子は、隣のクロム原子と2つの酸素を共有している。2つの酸素原子は共有されず、全体の化学量論的には1:3となっている。 CrO3 の単量体の構造は密度汎関数理論によって計算され、平面三角形ではなく三角錐形であると予測されている。 酸化クロム(VI)は197 °C以上で分解し、酸素を放出して Cr2O3 を生成する。 4 CrO 3 ⟶ 2 Cr 2 O 3 + 3 O 2 {\displaystyle {\ce {4CrO3 -> 2Cr2O3\ + 3O2}}} また、しばしば酢酸やジョーンズ酸化の場合にはアセトンに溶かされて、酸化剤として有機合成に用いられる。酸化反応では、Cr(VI) は1.5等量のアルコールを対応するケトンかアルデヒドに変換する。 2 CrO 3 + 3 RCH 2 OH ⟶ Cr 2 O 3 + 3 RCHO + 3 H 2 O {\displaystyle {\ce {2CrO3\ + 3RCH2OH -> Cr2O3\ + 3RCHO\ + 3H2O}}}
※この「生産、構造、反応」の解説は、「酸化クロム(VI)」の解説の一部です。
「生産、構造、反応」を含む「酸化クロム(VI)」の記事については、「酸化クロム(VI)」の概要を参照ください。
- 生産、構造、反応のページへのリンク