生体高分子の生合成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 06:05 UTC 版)
上記の過程にて合成された核酸、タンパク質、多糖の各モノマーはポリマーとなって生体高分子となる。各単量体の名称および結合の名称は以下のとおりである。 核酸:ヌクレオチドのホスホジエステル結合ポリマー タンパク質:アミノ酸のペプチド結合ポリマー 多糖:単糖のグリコシド結合ポリマー ただし、各モノマーが重合するよりもポリマーが加水分解を受ける方が自由エネルギー的に低く、したがって各モノマーは活性化されなければならない。各モノマーの活性化された形状とは以下のとおりである。 ヌクレオチド:ヌクレオシド三リン酸 アミノ酸:アミノアシルtRNA 糖:糖-ヌクレオシド二リン酸 核酸にはゲノムDNA、プラスミド、ミトコンドリアDNA、葉緑体DNAあるいはrRNA、tRNA、mRNAといったいくつかの種類が存在している。遺伝情報を保存したDNAが合成される際は複製という過程にて、生合成が行われる。また、遺伝情報を発現する際に用いられるRNAはすべてが転写によって生合成される。転写された各RNAの共同的な働きにより遺伝情報は翻訳され、タンパク質の生合成が行われる。各過程の詳細な説明は、該当記事参照。 多糖の合成については不明な部分が多いが、糖新生系あるいはカルビン - ベンソン回路にてデンプンが合成される。またもっとも現存量の多い有機物であるセルロースはドリコールというアルコールおよびタンパク質が多糖キャリアーとなって生合成が行われる。
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