環境経済学のアプローチと生態学のアプローチ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 23:04 UTC 版)
「環境経済学」の記事における「環境経済学のアプローチと生態学のアプローチ」の解説
環境経済学は、生態経済学と関連しているが異なる分野である。多くの環境経済学者は、経済学者として扱われる。経済的な問題に対処するのにツールを使うのが環境経済学であるが、多くは、いわゆる市場の失敗という「神の見えざる手」が頼れないという立場に立っている。ほとんどの生態経済学者は、生態学者として扱われており、反対に、生態系と公共事業における経済的活動や人間に重きを置く。この分野では、経済学者は、生態学の一分野だと思われている。生態経済学は、環境問題に対して多元的なアプローチを仕掛け、はっきりと持続可能性や環境規模の問題に長期的に視点を当てている。 これら2つのグループの専門家は、2分野の支持する哲学がちがうという問題から、しばしば異なった見解を示す。多くの生態学者は、義務論の倫理的問題を示し、環境経済学者は目的論の倫理的問題を示している。どちらに是非があるのかここで断ずることはできないが、環境経済学者がプログラム的である経済政策を示すのに対し、生態経済学者は理想主義的である。グローバリゼーションは、価格を下げるために生物多様性を無視し、規制と保護主義、格差社会を作り出すという傾向をもっている。そこでの経済発展と格差社会は、交互に自然資本に加える継続した弱体化、すなわち、水質汚染、伝染病、砂漠化、その他の経済的活動の所産を生み出すことから、持続可能な発展と政治的な反グローバル化運動とを結びつける。
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