王立婦人海軍とは? わかりやすく解説

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王立婦人海軍

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/08 22:35 UTC 版)

第二次世界大戦時の王立婦人海軍兵士。
対空砲ポンポン砲(QF 2ポンド海軍砲)を組み立てるWRNS兵站部婦人兵。

王立婦人海軍 (Women's Royal Naval Service,WRNSまたは WRENS) はイギリス海軍の女性部隊。1917年に設立され、1993年にイギリス海軍に統合され、消滅した。

任務は調理、事務、無線操作師レンジファインダー(距離測定)、プロットレーダー(Plot radar)や兵器の解析、整備、技師などであった。

沿革

第一次世界大戦時の1917年に発足した[1][2] 。当時、名称を決めるにあたっての他の候補はWomen's Auxiliary Naval Corps,Women's Naval Service,Women's Auxiliary Naval Service,Royal Naval Women's Serviceなどがあった[3]。兵士数は5500名で、そのうち500名が将校となった。また、同時期に王立婦人空軍から2000名の兵士が派遣され、協同で任務にあたった。1919年に解散した[1]

1939年に再組が提案され、英国王が承認し、ヴェラ・ロートン・マシューズが指揮官に着任した[4]。そしてラジオ技師、無線操作師、気象分析、射程測定、暗号・コーダーなどの任務に3000人の募集が行われた[1]。1944年には74,000人の兵士がいた[1]

第二次世界大戦後も存続し、1990年の湾岸戦争の時には、22型フリゲートHMS Brilliant (F90)に女性兵士が乗船し、任務に就いた[1]。 1993年に王立海軍に統合され、消滅した[1]

暗号解読

王立婦人海軍兵ルース・ボルンらはイギリス政府暗号学校(GC&CS)の基地ブレッチリー・パークにおいてアラン・チューリングらの暗号解読機ボンベ (Bombe)を用いたナチスのエニグマ暗号の解読業務に従事し、解読に成功した[5]

王立カナダ婦人海軍

1942年、カナダでも王立カナダ婦人海軍(Women's Royal Canadian Naval Service,WRCNS)が組織された[6][7]

イギリス婦人軍関連組織一覧

イギリス海軍
  • 王立婦人海軍(1917-1919,1939-1993)
  • 航空輸送補助隊(Air Transport Auxiliary)
イギリス空軍
イギリス陸軍

関連書籍

外部リンク

脚注

  1. ^ a b c d e f 王立婦人海軍の歴史” (英語). 2015年8月31日閲覧。
  2. ^ The WRNS: A History of the Women's Royal Naval Service. Naval Institute Press. pp. 11-14 
  3. ^ The WRNS: A History of the Women's Royal Naval Service. Naval Institute Press. p. 13 
  4. ^ The WRNS: A History of the Women's Royal Naval Service. Naval Institute Press. p. 26 
  5. ^ Heath, Nick, Hacking the Nazis: The secret story of the women who broke Hitler's codes, TechRepublic, March 27, 2015
  6. ^ カナダ海軍史” (英語). カナダ戦争博物館. 2015年8月31日閲覧。
    カナダ戦争博物館にはWRCNS関連資料が所蔵されている(George Metcalf Archival Collection CWM 19920141-059)
  7. ^ Emilie Anne Plows (2008). SERVING THEIR COUNTRY: THE STORY OF THE WRENS, 1942-1946. Canadian Military Journal 

関連項目




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