牝馬路線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/11/06 13:43 UTC 版)
トミーリーとの再戦はすぐにやってきた。6月のハリウッドパーク競馬場で開催されたシネマハンデキャップでシルバースプーンはトミーリーと再び対戦、9ポンド(約2.65キログラム)のハンデキャップ差も味方して、シルバースプーンは2着に4馬身3/4差をつけて優勝、雪辱を果たした。一方のトミーリーは不調をきたして6着に敗れている。 この対戦の後、本来はハリウッドダービーに出走する予定であったものの、負担斤量が重いことから同競走を回避した。その代わりにシルバースプーンは牝馬路線の王道を目指して、再び東海岸へと輸送された。この長距離輸送はシルバースプーンには堪えたようで、体重が大幅に減っていたという。 同年の牝馬路線では前年のアメリカ最優秀2歳牝馬であるクイルが世代の頂点として君臨しており、三冠路線においてもエイコーンステークスとマザーグースステークスの2競走を制していた。そのクイル、およびコーチングクラブアメリカンオークス勝ち馬レサカとの初対戦は、7月11日のデラウェアオークスであった。ここでシルバースプーンは不調がたたり、優勝したレサカに2馬身離されての2着に敗れた。一方のクイルは5着に終わり、さらに故障により休養を余儀なくされた。 それから13日後にモンマスパーク競馬場での一般戦に出走、ここでやはり同世代の牝馬の強豪であるインディアンメイドやロイヤルネイティヴと対戦した。シルバースプーンは未だ本調子ではなかったものの、その2頭をそれぞれ2着・3着に下して勝ち星を挙げた。しかしシルバースプーンの調子は戻らず、むしろこの競走以降さらに落ちていった。 8月1日、モンマスパーク競馬場で行われたモンマスオークスにおいて、シルバースプーンは絶大な1番人気に支持されたが、負担斤量差や昨今の不調も響いてか、優勝したロイヤルネイティヴ、さらにはインディアンメイドにも敗れて3着に終わっている。 その後もシルバースプーンの成績が冴えない一方で、ロイヤルネイティヴは活躍を続け、スピンスターステークスやベルデイムハンデキャップなどを制している。1959年度の年度代表馬選考において、シルバースプーンはサラブレッド競馬協会、ロイヤルネイティヴはデイリーレーシングフォームからそれぞれ最優秀3歳牝馬に選出された。
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