熱および電気的特性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/03 08:34 UTC 版)
「ダイヤモンド類似石」の記事における「熱および電気的特性」の解説
ダイヤモンドの熱伝導率はずば抜けて高く、ゆえにダイヤモンドは熱に関しては導体なのだが、電気的にはふつう絶縁体である。前者の特性はダイヤモンド熱慣性テスターの鑑定原理に利用されている。こうしたテスターはバッテリー駆動の二本のサーミスタに細い銅線をつないで作られている。サーミスタの一方は加熱装置として稼動し、もう一方で銅線の温度を測定する。被試験石が本物のダイヤモンドであれば、銅線の温度が劇的に下がることが観察できる。だがしかしほとんどのダイヤモンド類似石は熱に関しては絶縁体なので、そうはならない。この検査は2~3秒で済む。唯一の例外はモアッサナイトで、この石の熱伝導はダイヤモンドのそれに似る。古いテスタだとモアッサナイトに騙される可能性は否定できないが、最新の熱慣性テスターは、この2種を区別できるまでに改良されている。最後に開発されたのがナノダイヤモンドコートで、その名の通り、とても薄いナノレベルのダイヤモンドの膜を素材の上に設けたものである。こればかりはきちんと検査しないと、その反応が本物のダイヤモンドと同じなので騙されることになる。 ダイヤモンドの電気伝導に関しては、グレーから青を呈する石に関してしか明らかにはされていない。というのも、こうした色は結晶中のホウ素による発色であり、ゆえにこの色を帯びるダイヤモンドは半導体だからである。だから青いダイヤモンドに関しては、その上でちゃんと電気回路を構成できるのであれば、本物であると断言できよう[要出典]。
※この「熱および電気的特性」の解説は、「ダイヤモンド類似石」の解説の一部です。
「熱および電気的特性」を含む「ダイヤモンド類似石」の記事については、「ダイヤモンド類似石」の概要を参照ください。
- 熱および電気的特性のページへのリンク