無限小回転
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/11 14:32 UTC 版)
詳細は「無限小回転(英語版)」を参照 交代行列の全体は、直交群 O(n) の単位元における接空間を成す。この意味で、交代行列を無限小回転 (infinitesimal rotation) と考えることができる。別な言い方をすれば、交代行列全体の成すベクトル空間はリー群 O(n) に付随するリー環 o(n) に一致する。この空間におけるリー括弧積は交換子 [ A , B ] = A B − B A {\displaystyle [A,B]=AB-BA} で与えられる。二つの交代行列から得られる交換子がふたたび交代行列となることを確かめるのは難しくない。 交代行列 A の指数函数 R = exp ( A ) = ∑ n = 0 ∞ A n n ! {\displaystyle R=\exp(A)=\sum _{n=0}^{\infty }{\frac {A^{n}}{n!}}} は直交行列である。リー環の指数写像の像は常に対応するリー群の単位元を含む連結成分に含まれる。リー群 O(n) の場合にはこの連結成分は行列式が 1 の直交群全体の成す特殊直交群 SO(n) である。ゆえに R = exp(A) の行列式は +1 であり、行列式が 1 の直交行列はすべて交代行列の指数函数として書けることがわかる。
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