無限小と微分形式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/08 02:35 UTC 版)
無限小変分としての全微分を考えることは全微分を理解する単純な方法である。たとえば時刻 t と時刻 t に依存する n 個の変数 pi の函数 M(t, p1, …, pn) を考えるとき、M の無限小変分は d M = ∂ M ∂ t d t + ∑ i = 1 n ∂ M ∂ p i d p i {\displaystyle {\mathit {dM}}={\frac {\partial M}{\partial t}}{\mathit {dt}}+\sum _{i=1}^{n}{\frac {\partial M}{\partial p_{i}}}{\mathit {dp}}_{i}} で与えられる。しばしばこの式は「経験論的」な無限小の間の関係として解釈されるが、変数 t および pi を函数と思えば、M(t, p1, …, pn) はこれらの函数と M の合成と解釈できるから、上記は微分 1-形式の間の等式として完全に意味を持ち、外微分に関する連鎖律からすぐに得られる。このような観点に立つ利点は、変数間の任意の依存関係を扱うことができることである。たとえば、p12 = p2p3 のとき、2p1dp1 = p3dp2 + p2dp3 が成り立つ。特に全ての変数 pi が t の函数ならば d M = ∂ M ∂ t d t + ∑ i = 1 n ∂ M ∂ p i ∂ p i ∂ t d t {\displaystyle {\mathit {dM}}={\frac {\partial M}{\partial t}}{\mathit {dt}}+\sum _{i=1}^{n}{\frac {\partial M}{\partial p_{i}}}{\frac {\partial p_{i}}{\partial t}}{\mathit {dt}}} となる。
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