炊飯の際のお焦げ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/27 02:05 UTC 版)
かつてかまどで炊飯していた頃には、薪や炭での火力の調節は難しく、鍋底にご飯が焦げ付くこともままあった。完全に炭化するまで焦げた場合、ご飯全体に臭いが付くこともあるため好ましくないが、鍋底がやや褐色になった程度のわずかに焦げた状態のものは、香ばしく味わいがある。 懐石では最後に客が各自が使った飯茶碗を洗うために、お焦げを湯でふやかして作った湯桶で湯漬けを作って食べる、という作法がある。かつての朝鮮半島では、飯を炊いた直後のお焦げがついた釜で沸かした湯「スンニュン」を、食後の口直しとして飲んだ。 また、米を中心とするマダガスカル料理では、炊飯後の鍋のお焦げに水を入れて沸かしたお焦げ湯が「黄金の湯」などと呼ばれて飲用に供され、マダガスカル国内で最も一般的な飲料となっている。 21世紀現在の日本では自動炊飯器が普及しているが、火力調節が容易なこともあって、お焦げが出ることは少ない。しかしあえてお焦げを作るため土鍋などを使って炊飯する場合もあり、IH式のものなどでお焦げを作る機能を備えた炊飯器もある。
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