潜水艦搭載機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/19 08:19 UTC 版)
一旦海中に潜れば外界の状況がほとんど判らない潜水艦も、浮上した際に周囲の状況を確認するため、索敵・偵察用の偵察機を搭載する例があった。このアイデアのルーツは古く、早くも1917年に潜水艦搭載専用水上機、ハンザ・ブランデンブルクW-20がドイツで開発されている。その後も航空機搭載潜水艦と潜水艦搭載航空機の組み合わせは様々な国で試され、S-1潜水艦とコックス・クレミンXS-2水上機(アメリカ)、M2潜水艦とパーナル・ペトー水上機(イギリス)、エットーレ・フィエラモスカ潜水艦とマッキM.53やピアッジオP.8(イタリア)、スルクフ潜水艦とMB411水上機(フランス)、伊十五型潜水艦と零式小型水上偵察機(日本)など多くの例がある。これらの航空機に共通するのは、潜水艦の限られたスペースに収容する為に折畳式や分解式である事、隠密性を放棄して浮上した潜水艦を危険にさらす時間を最小限に抑えるため、展開・格納が短時間で可能な事があげられる。 また、特異な例として、この潜水艦に搭載する水上機を偵察機から攻撃機に発展させた例がある。日本では俗に潜水空母とも呼ばれる伊四百型潜水艦は当時世界最大の潜水艦であり、専用に開発された晴嵐という名の水上攻撃機を3機搭載していた。
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