潜水作業用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 14:58 UTC 版)
ダイバーズナイフ(ダイビングナイフ、水中ナイフとも)はスキンダイビング程度ではあまり必要ではないが、スキューバダイビングの場合には必須とされる。海中で使用するため、刃には錆びにくいステンレスが用いられ、中性浮力に近づけるため柄には中空で刃以上の大きさを持つ樹脂が用いられたり、コミュニケーション手段に水中でエアタンク(空気ボンベ)や石を叩いて音が出しやすいように柄の端に金属が剥き出しになっていたり、手袋をはめた手でも脱着しやすいように工夫されている。着脱に際して胴回りのスキューバ機材を傷つけると命に関わるため、装着位置は実用ナイフには珍しく主に脛であり、シースにもそのためのベルトが付いている。潜水時には様々な姿勢を取ることが多く、上下逆様になる場合もあるため、シースにはナイフが抜け落ちることを防止するためのストッパーが備わる。 特に海中では、海草に絡まったり、網などに引っ掛かったりして、生命の危険に晒されることが多く、また素手で触ると危険な生物も多いため、これらのナイフは、ダイバーの生命を守る道具として利用される。あくまで作業用の道具という位置づけであり、危険な生物と戦うための武器ではない。なお、水中で物を切る場合は、空気中で物を切るよりも摩擦が少なくて、刃先が滑ることが多いため、わざと目の荒い砥石で研いで、刃先を細かい鋸刃のように加工する。 その他、数多いレジャーダイビングの楽しみ方の中に、魚に餌を与えるフィッティングがあるが、水中で魚の餌を切り分ける際にも、これらダイバーズナイフは利用される。 なお、潜水士は、業務中はナイフの携帯を法律で義務付けられている、唯一の職種である。
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