潜水作業支援
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/22 15:04 UTC 版)
本船はもともと海中作業実験船として計画されたことから、水深300メートルにおける潜水作業技術の確立をはかるため、飽和潜水のためのSDC-DDCシステムを備えていた。これはDDC(船上減圧室)とSDC(水中エレベータ)、およびSDC揚降装置によって構成されていた。DDCは潜水員12名を収容可能で、2基の主室・副室および1基の潜水準備室から構成された。またSDCは3名収容可能で、円筒形・球形の各1基が搭載されていた。いずれも最高内圧30.8 kgf/cm2まで対応可能であり、また球形SDCは最高外圧51.3 kgf/cm2まで対応可能であった。SDCは、通常は甲板中央部のセンターウェルから起倒式のAフレームクレーンによって揚降されていたが、非常時には舷側からの着水揚収が可能であった。 SDC-DDCシステムは、1985年から着手された「ニューシートピア」計画での水中作業支援にあたって非常に重要な役割を果たした。しかし、1990年に同計画が終了してからは使われなくなり、2000年には、上記のマルチチャンネル反射法地震探査(MCS)システムの搭載にともなって撤去されている。
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