湯浅町湯浅伝統的建造物群保存地区とは? わかりやすく解説

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湯浅町湯浅伝統的建造物群保存地区

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/24 09:32 UTC 版)

醤油蔵が並ぶ北町通り(角長前)

湯浅町湯浅伝統的建造物群保存地区(ゆあさちょうゆあさでんとうてきけんぞうぶつぐんほぞんちく)は、和歌山県有田郡湯浅町にある町並み保存地区。国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。

歴史

湯浅は中世にさかのぼる醤油醸造発祥の地といわれ、近世以来、有田地方の政治経済の中心地として栄えてきた。醤油金山寺味噌の醸造のほか、漁業も盛んであり、熊野参詣道の伝馬所でもあるなど、さまざまな産業が発達した。

山田川の河口近く、川の南岸を東西に通る北町通り、南北に走る浜町通り、中町通り、鍛冶町通り沿いには伝統的建造物群が残る。2006年(平成18年)12月19日、湯浅町湯浅伝統的建造物群保存地区の名称で国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された。種別は「醸造町」であり、醤油の醸造町としては初めてこの種別が用いられた。

特色

東西約400メートル、南北約280メートルの保存地区には、醤油・味噌醸造業関係の町家や蔵など、現役の古建築が多く残る。醤油味噌の醸造が昔ながらの手作りの製法で続けられているため、近代的な工場は湯浅に存在せず、また商業的に観光地化されていないため、町全体が前時代の雰囲気を色濃く残している。

中世の湯浅の旧市街地(湯浅城城下町)は内陸にあり、選定された海辺の当市街地は安土桃山時代に開発されたと云われる。熊野古道近世以前の市街地を通る唯一の区域である。

史跡など

保存地区内
  • 湯浅醤油角長の職人蔵 - 江戸時代末期の慶応2年(1866年)築造の醤油仕込蔵。
  • 湯浅醤油資料館
  • 甚風呂 - 旧銭湯の建物を用いた歴史民俗資料館。
  • 麹資料館
  • 大仙堀 - 醤油を船積みした掘割。
  • 熊野古道せいろミュージアム - 古道に面する町屋の櫺子格子にせいろを取り付けて古民具や詩歌を展示。
保存地区外
  • 深専寺 - 奈良時代行基の創建とされる。本堂は寛文3年(1663年)建立で和歌山県指定文化財。山門前に1856年建立の「大地震津なみ心え之記碑」がある。
  • 満願寺

重要伝統的建造物群保存地区データ

  • 地区名称 - 湯浅町湯浅伝統的建造物群保存地区
  • 種別 - 醸造町
  • 選定年月日 - 2006年12月19日
  • 選定基準 - 伝統的建造物群及び地割がよく旧態を保持しているもの
  • 面積 - 6.3ha
  • 所在地 - 和歌山県有田郡湯浅町大字湯浅字北町、北浜町、北中町、北鍛冶町

交通アクセス

参考文献

  • 「新選定の文化財」『月刊文化財』519号、第一法規、2006年

外部リンク

座標: 北緯34度2分13.62秒 東経135度10分27.41秒 / 北緯34.0371167度 東経135.1742806度 / 34.0371167; 135.1742806




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