測量フィート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/04 15:59 UTC 版)
国際フィートが定められた後も、アメリカ合衆国では従来のフィートは米国測量フィート (U.S. survey foot) と名付けられ、アメリカ合衆国内の測地測量に使われ続けている。これは、アメリカ沿岸測地測量局 (US Coast and Geodetic Survey, 現:アメリカ国立測地測量局(英語版)) の測地測量の成果を1959年以降も継続して使用しているためである。 米国測量フィートは、1893年以降、正確に 1200 / 3937 メートル(約 0.304800609601219 m)と定義されている。このような定義になったのは、アメリカが1866年にメートルを最初に導入した際に、メートルを基準にしてフィートを定義するのではなく、フィートを基準にしてメートルを次のように定義したためである。 定義:1 メートル = 39.37 インチ(正確に) 1フィート = 12インチであることから、1 メートル = 39.37 × 1 12 {\displaystyle {\frac {1}{12}}} フィート = 3937 1200 {\displaystyle {\frac {3937}{1200}}} フィート したがって、1 測量フィート = 1200 3937 {\displaystyle {\frac {1200}{3937}}} メートル = 約 0.304800609601219 m となる。 国際インチは正確に 0.0254 メートルなので、国際フィートは測量フィートの正確に 0.999 998 倍である (0.999 998 = 0.0254 × 39.37)。すなわち、次の関係がある。 (国際フィート = 0.3048 m) × 1 000 000 = (測量フィート = 1200/3937 m) × 999 998 = 304 800 m つまり、1 000 000国際フィートの長さ(304.8 km)を、測量フィートで測り取ると、正確に 2測量フィート分だけ少ないことになる。 なお、ヤードはフィートの正確に3倍であるが、測量フィートに対応する「測量ヤード」というものはない。これは、米国の測地測量においては、測量マイル、測量フィート、ロッド、チェーン、リンクのみが使用され、ヤードという単位は決して使用されることがないためである(en:Furlong#Conversion to SI units)。
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