氷河性海面変動 (glacial eustasy)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/03/24 01:48 UTC 版)
「ユースタシー」の記事における「氷河性海面変動 (glacial eustasy)」の解説
原因 1. にあたり、第四紀における氷期、間氷期といった大規模な気候変動に由来する氷河の消長に伴って、海水量が大きく増減し、このため海面が変動する現象。これは C. Maclaren (1842) により初めて氷河性海面変動(昇降)説として言及された。海岸段丘や河岸段丘の多くはこの変動により形成される。よってこの現象は海底地形、海岸地形、河岸段丘、第四紀層の層相、古気候などの証拠から立証される。また、堆積性海面変化や変動性海面変化と比較すると海水準変動が急速で明瞭にあらわれる。つまり変動周期が短く変動量も大きい。また、海洋底の形態変化に伴う海流系の変化や山地形成に伴う大気循環の変化に支配されている。中世紀後期の海水準変動はこの要素を多く含む。現在、ユースタシーをひき起こす最も重要な原因とされている。 第四紀における氷期 氷河性海面変化現象は現在も進行している 1850年ころから世界的な気候の温暖化が始まり、海水準上昇速度と同じ傾向を示す。つまり気候の温暖化と氷河の融解との間の時間的ずれはきわめて少なく、氷河性海面変化現象は現在でも進行していると考えられる。
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