水上船舶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/18 02:56 UTC 版)
船舶のバラストには、単純に重量を増し喫水を上げる効果のほか、重心を下げて復原性(左右への傾きに対する安定性)を増す効果もある。復原性を増す効果を最大にするため、バラストは最も船底に積まれる。なお、喫水を上げるだけでも、重量と浮力のバランスにより、間接的に復原性が増す。 貨物船は貨物を積んだ状態を基準に設計されているため、空荷で喫水が下がると、復原力の低下、下方視界の遮りなどの問題が起こる。貨物船でなくとも、帆船は帆の重量でトップヘビーになりやすく復原力が不足するので、バラストが使われる。 かつては砂利、土砂、丸太、石などさまざまなものがバラストに使われた。スコッチ・ウイスキーの「ティーチャーズ・ハイランドクリーム(英語版)」はオーストラリア行きの船にバラストとして積むことで熟成しつつスペースを有効活用していた。 現在の貨物船では海水をバラスト水として使う。荷室に海水を入れる場合と、専用のバラストタンクを持つ場合とがある。レジャー用帆船は鉄製の固形バラストを使う。
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