民間のラップ療法の問題点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/19 05:48 UTC 版)
「湿潤療法」の記事における「民間のラップ療法の問題点」の解説
いわゆるラップ療法は簡便な湿潤閉鎖療法であるが、それゆえ創傷管理の知識のない看護師や医師、患者自身などが適応を考えずに盲目的に使用してしまうケースが多々ある。「密閉するのがよい」という中途半端な解釈から汚染があるままラップで被覆し十分な交換がなされないケースがあり、創部が感染し創傷治癒の遅延を来たしたり、敗血症などの重篤な感染症を引き起こす症例が学会や論文で多く報告されており、感染症では死亡例もある。 そのため、日本熱傷学会は熱傷に対して食品用ラップを使用せず、医療用創傷被覆材を使用するよう勧告している。日本熱傷学会ラップ療法対策特別委員会は「いわゆるラップ療法は熱傷に対して最も質の低い創閉鎖療法である」としている。 日本皮膚科学会や日本褥瘡学会では、診療ガイドラインで湿潤療法と、その一つのラップ療法を皮膚疾患や褥創の治療法のひとつとして示している。
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