歩兵科による拒絶と騎兵科での採用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 05:21 UTC 版)
「オチキス H35」の記事における「歩兵科による拒絶と騎兵科での採用」の解説
量産開始後、生産車を使い、1936年12月4日まで再び入念なテストが行われた。その結果、同車は操行性能が著しく貧弱であることが判明した。いくらか凹凸の激しい場所では安全に操縦することすら難しく、これは戦車に寄り添って進む味方歩兵をはなはだ危険な状態に晒すことを意味した。そのため歩兵科では、最初の100輌(第13および28戦車大隊の2個大隊装備分)を除き、それ以上の調達を拒否した。このため、歩兵部隊が装備する軽戦車としては、競作のルノー R35が主となった。 本来そのまま生産停止となるところだが、政治的理由によって生産は続行され、残り300輌の発注は騎兵科によって(それ以外の戦車では予算が出ないという、半ば無理矢理な状況下で)受け入れられることになった。またこれには、騎兵部隊の場合は不整地上よりは路上での行動が多いために操行性能の欠点の影響が少なく、またH35の最高速度が28km/hで、ルノー R35の20km/hよりいくらか速いことも理由となった。とはいえ、H35はギアボックスの性能が悪く、平均速度ではR35に劣った。
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