正午計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 08:46 UTC 版)
正午計は南中の時刻を知るのに特化した日時計をいう。 近代以後、機械時計が普及してもラジオ放送などが普及するまでは正確な時刻を知ることは容易でなく、懐中時計であれば時計屋に正確な時刻の時計があれば合わせることができたが、柱時計などは作動したまま運ぶことはできずそれだけでは正確な時刻に合わせることは困難であった。そこで南中を基準に簡易な日時計などが使用されたが、後に南中を知るのに特化した正午計と呼ばれる日時計が用いられるようになった。 地球の運動速度は一定でないため、太陽は正午に真南に来るとは限らない。しかし、毎日、正午に日時計の指針の先端の位置を記しておき、これを1年続ければ、翌年以降も正午のみを示す日時計を作ることが可能である。さらにこの影の位置を天文学的な計算から算出し、正午専用日時計をあらかじめ作って設置することも可能である。正午ちょうどの太陽は、数字の8の字を寝かせたような、不規則な位置の変化(アナレンマ)をしたのち、1年かけてまた元の位置に戻る。 日本では各地の郵便局に機械時計が配備されたが時刻を合わせるのに正午計が用いられた。
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