機能・逆機能による構造形成・変動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/30 03:23 UTC 版)
「機能主義 (社会学)」の記事における「機能・逆機能による構造形成・変動」の解説
そして、機能主義では、社会システムはそれ自身の存続のために社会システム自体としての機能的要件の充足を求めるようになると考える。パーソンズの主張によれば、社会が存続するうえで必ず満たされるべき必要条件があるのであって、それを満たすのが社会制度と考えねばならない。またデュルケームは、宗教活動は社会の統合と安定に寄与するものとしてこそもっともよく理解できると主張した。つまり、機能主義は、システムの機能および逆機能という視点を持ち込むことによって、システムにおける構造形成とその変動についての説明を可能にするのである。ここでの機能とは社会システムの目的達成ないし必要性の充足に対して部分が果たす貢献であり、そのような貢献がうまくいった場合には部分の現行のあり方は維持されうるが、そうでない場合には変動に向かうことを余儀なくされる、という説明図式である。 機能主義社会学は、こうして社会が形成される理由をそれが果たす機能によって説明するとともに、個人レベルと社会レベルとを独立させることによって、個人の観点からの目的論的説明を避けようとした。
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