様々な演出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/19 16:48 UTC 版)
春団治は、鰻をつかんだ男が最後に電車に飛び込むという破天荒なオチで有名だった。 この噺独特の所作で鰻を追っていく様子を表すのが大きな見せ所。握った手から、鰻の頭に見立てた親指をにゅるにゅると突き出し、慌ててもう一方の手でそれを掴む。と、今度はその手から親指をにゅるにゅる出してまた反対の手で掴み…。これを繰り返してふらふらと「鰻を追って」行く様を表す。 圓都は『鰻谷』という地名の由来を語った(もちろん虚実ない交ぜの落語特有のもの)噺とつなげて一本の落語にしている。 九代目馬風は鰻を蛇に変える演出をとって「大蛇屋」という演目で演じていた。蛇が首にまとわりついて大騒ぎになるという奇想天外なストーリーで、馬風本人はかなり気に入っていたらしく、五代目小さんや、まだ若手であった立川談志(当時は柳家小ゑん)、三遊亭圓楽(当時は三遊亭全生)に教えようとしたが、皆あまりのアクの強さに嫌がった。 5代目古今亭志ん生は傷だらけの鰻を「淀五郎と名付けた」と店主に言わせ、鰻の料理人がいなくて困っている店主とのやりとりを聞かせどころにしている。 桂枝雀 (2代目)は、鰻屋でごちそうしようという男の前日談として、10日前にごちそうされる側の男が大阪中を引き回されたあげく、道頓堀川の水を飲まされた話を語り、また鰻のさばき方に関して店主に指導するというクスグリを入れている。
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