棄教の禁止
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 06:03 UTC 版)
前近代においてはほとんどの学派が、イスラーム法においてイスラームからの離脱は死刑に処されるべきとしてきた。クルアーンには典拠がなく、寧ろ信教の自由が説かれているが、預言者の言行録(ハディース)には、ムハンマドが棄教者の殺害を命じたと記述されているためである。ハナフィー学派のみ、女性棄教者の場合は再入信するまでの禁固としている。 近代においても、スーダンやアフガニスタンでは依然棄教者への死刑が確認されており、アムネスティの批判を受けている。一方、モロッコ宗教庁や北米イスラーム評議会などは棄教者の死刑を過去の慣習とみなしており、該当ハディースは棄教よりスパイ行為を咎めた記述であるとして、棄教そのものに対する処罰は不必要とするファトワーを出している。
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