栽培品種としての由来
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 08:11 UTC 版)
「ケンロクエンクマガイ」の記事における「栽培品種としての由来」の解説
江戸時代にオオシマザクラを基に誕生したサトザクラの一種。ケンロクエンクマガイ(チョウシュウヒザクラ)は濃い紅色をしているが、これは意外にも花弁が白色のオオシマザクラの特質を継承していると考えられている。一般的なオオシマザクラの花弁は白いが、色素のアントシアニンの影響で稀に花弁がわずかに紅色に染まる個体があり、散り際の低温刺激でも紅色が濃くなることがある。通常のオオシマザクラの野生状態ではこのように紅色の発露が制御されているが、選抜育種の最中に突然変異が起こって紅色の個体が生まれ、ここからケンロクエンクマガイ(チョウシュウヒザクラ)が誕生したと考えられている。なおカンザンも同じ過程でオオシマザクラから誕生したと考えられている。 明治時代に入ると社会の急速な転換により武家屋敷や神社仏閣、街路の多種の栽培品種のサクラが伐採されていき、ケンロクエンクマガイ(チョウシュウヒザクラ)も消滅の危機にあったが、「長州緋桜」の名で荒川堤に植樹されたことで命脈を保ち今日につながっている。この点もカンザンと同じ経緯である。
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