本書の特色
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/16 09:42 UTC 版)
本書の特色は、その紀年法にある。それは、まず、南朝斉・南朝梁を尊んで北魏を斥けている。よって、晋-南朝宋-南朝斉-南朝梁と正統が相承されるのだが、南朝梁の後は、何と北周に継承され、それが隋へと至るという独特の紀年法である。そのことは、構成の巻11から巻12を見てもわかる。これは、元僧侶の撰者のあずかり知るところではなく、実際、後世の正統論とは異なった、当時の一般的な心理であったであろうと推定されている。 また、巻4から巻14までは、歴代の経録および入蔵録であり、『出三蔵記集』や『開元釈教録』と同様の経録の体裁をとっているが、巻1から巻3の「帝年」があることにより、本書は『大正新脩大蔵経』では、「目録部」ではなく、巻49の「史伝部」に収録している。
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