木造天蓋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 09:27 UTC 版)
重要文化財。奈良時代および鎌倉時代。寸法(最大径)は中天蓋169.5 センチ、東天蓋184.2センチ、西天蓋179.9センチ。法華堂の天井に取り付けられた3面の木造彩色の天蓋で、彫刻部門で重要文化財に指定されている。3面とも中央に大型の蓮華を置き、その周囲に小型の蓮華をそれぞれ8つ配置する。中心の大蓮華には木造漆箔の光条を多数取り付け、四方八方へ光を発するさまを表している。大蓮華と小蓮華の間は茎でつなぎ、間の空間には葉を表す。各蓮華の中心にはそれぞれ銅鏡を嵌めている。東西の天蓋は奈良時代のものだが、一回り小さい中央の天蓋は時代が下り、鎌倉時代の作とみられる。これらの天蓋は、『正倉院文書』の中で当時の用語で「倒蓮華」(とうれんげ)と呼ばれているものに該当するとみられ、「倒蓮華」の現存唯一の遺品として貴重である。
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