有限性の必要十分条件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/12 07:41 UTC 版)
ツェルメロ=フレンケルの集合論 (ZF) では、以下の条件は全て等価である。 S は有限集合である。すなわち、S の元はある特定の自然数未満の自然数の集合の元と一対一対応する。 S は、空集合を始点として元を1つずつ追加していく数学的帰納法で証明可能な全属性を持つ。(カジミェシュ・クラトフスキ) S にはある全順序が存在し、かつその全順序はどちらの方向にも整列順序となる。すなわち、(ある全順序の元に)S の空でない全ての部分集合には最小元と最大元がある。 P(P(S))からそれ自身への一対一関数は全単射である。すなわち、S の冪集合の冪集合はデデキント有限である。 P(P(S))からそれ自身への全射は全て一対一対応である。 S の部分集合の空でない族は、いずれも包含関係上の極小元を持つ。(アルフレト・タルスキ) S 上にはある整列順序が存在し、かつS上の任意の2つの整列順序は順序同型である。言い換えれば、S の整列順序はただ1つの順序型を持つ。 選択公理も成り立つ場合、以下の条件は全て等価である。 S は有限集合である。 S からそれ自身への一対一関数は全単射である。(リヒャルト・デーデキント) S からそれ自身への全射はいずれも一対一対応である。 S は空集合であるか、もしくはS上の任意の半順序は極大元を持つ。
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