書簡集と歴史書
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 13:27 UTC 版)
フランク族は自らの言語による文学を残さなかったが、フランク王国時代のガリアではラテン語の著作活動はなお継続していた。ローマ期以来の文学活動の継続としてまず挙げられるのが、ローマ期の知識階級が一種の文学活動として行っていた書簡の交換であり、これはメロヴィング朝時代も継続していることがデシデリウス(英語版)の書簡集や、アウストラシアでまとめられた『アウストラシア書簡集』などによってわかる。 また、メロヴィング期のラテン語著作家によって多くの歴史書が著述された。その代表的な人物としてトゥールのグレゴリウスがいる。彼は6世紀後半の教養ある社会の完璧な代表者であると見なされ、フランク王国の歴史を記した『歴史十書』を記述したことで名高い。この歴史十書は初期フランク史を知る上での基本文献である。また、『歴史十書』に続く歴史叙述として、ジュネーヴ近辺の著者によって作成されたと推定される『フレデガリウス年代記』や、『フランク史書(英語版)』が作成された。
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