曲線上の微分幾何
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/31 14:32 UTC 版)
詳細は「古典微分幾何学(フランス語版)」および「フレネ–セレの公式」を参照 弧長変数で媒介表示された曲線 β(s) に対し、β′(s) はその単位接ベクトルである。さらに函数 k: I → R; s ↦ k(s) := ‖ β″(s) ‖ ≥ 0 はこの曲線の曲率と呼ばれる。曲線が陽表示 y = f(x) を持てば曲率も k = f ″ ( x ) ( 1 + f ′ 2 ) 3 / 2 {\displaystyle k={\frac {f''(x)}{(1+f'^{2})^{3/2}}}} と陽に計算できる。陰伏表示 F(x, y) = 0 の場合は k = F y 2 ⋅ F x x − 2 F x ⋅ F y ⋅ F x y + F x 2 ⋅ F y y ( F x 2 + F y 2 ) 3 / 2 {\displaystyle k={\frac {F_{y}^{2}\cdot F_{xx}-2F_{x}\cdot F_{y}\cdot F_{xy}+F_{x}^{2}\cdot F_{yy}}{\left(F_{x}^{2}+F_{y}^{2}\right)^{3/2}}}} となる。 空間内の(十分正則な)曲線はその任意の点において、フレネ標構と呼ばれる「接ベクトル」「法ベクトル」「陪法ベクトル」の三つ組からなる参照系を持つが、このような曲線が平面的となるための必要十分条件はその陪法ベクトルが常に零となることである。 弧長表示 β(s) = (φ(s), ψ(s) に対して単位接ベクトル T ( s ) = β ′ ( s ) = ( ϕ ′ ( s ) , ψ ′ ( s ) ) {\textstyle T(s)=\beta '(s)=(\phi '(s),\psi '(s))} および単位法ベクトル N ( s ) = i ⋅ T ( s ) = ( − ψ ′ ( s ) , ϕ ′ ( s ) ) {\textstyle N(s)=i\cdot T(s)=(-\psi '(s),\phi '(s))} は直ちに求められる(ただし i は虚数単位)。曲率を用いれば単位法ベクトルを N ( s ) = T ′ ( s ) ‖ T ′ ( s ) ‖ = T ′ ( s ) k ( s ) {\displaystyle N(s)={\frac {T'(s)}{\|T'(s)\|}}={\frac {T'(s)}{k(s)}}} と与えることもできる。T′ は T に直交し、N に平行である。 これらをまとめると「平面曲線に関するフレネの公式」および曲率は、任意の媒介表示曲線 α(t) に対して T ( t ) = α ′ ( t ) ‖ α ′ ( t ) ‖ , N ( t ) = i ⋅ α ′ ( t ) ‖ α ′ ( t ) ‖ ; k ( t ) = α ″ ( t ) ⋅ ( i α ′ ( t ) ) ‖ α ′ ( t ) ‖ 3 {\displaystyle {\begin{aligned}T(t)&={\frac {\alpha '(t)}{\|\alpha '(t)\|}},\quad N(t)={\frac {i\cdot \alpha '(t)}{\|\alpha '(t)\|}};\\[5pt]k(t)&={\frac {\alpha ''(t)\cdot (i\alpha '(t))}{\|\alpha '(t)\|^{3}}}\end{aligned}}} と与えられる。
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