暫住証と孫志剛事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/06 15:30 UTC 版)
2003年3月、27歳の湖北省出身の服飾デザイナー孫志剛が就職準備のため広州市を訪れたが、警察官に職務質問を受けたのち、浮浪者として広州市公安により身柄を拘束された。その後、収容先の施設で職員らに殴打等の暴行を受け、3日後に死亡した。身柄拘束当時、身分証や名刺等は所持していたが、「暫住証」のみを携帯していなかったことが拘束の理由とされた。この孫志剛事件が大々的に報道され、出稼ぎ労働者の都市部における悲惨な実情に対する改善要求の世論が高まり、暫住制度に対する見直しの動きが見られるようになった。例えば瀋陽市では2003年7月に暫住証制度を取消し、その代わりに暫住登記制度による管理を行うことを正式に発表した。こうした動きは他都市にも見てとれるが、しかしながら大部分の大・中都市は現実的な必要性を理由に、依然として暫住証制度を外来人口管理の主要な方式としている。
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