映画などからの影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 06:13 UTC 版)
映画は中城ふみ子の短歌作品に大きな影響を与えたとされている。ふみ子が盛んに短歌を詠んでいた時期は映画の全盛期と重なっており、前述のようにふみ子は熱心な映画ファンで、1951年に発足した帯広映画研究会の会員となって研究会の会報に映画俳優についての評論を執筆している。 映画ファンのふみ子は、映画の名場面を視覚的に記憶し、それを短歌作品に素材として生かしていったと考えられている。その際、後述するふみ子に備わっていた冷静な視点が視覚的な記憶と自らの体験とを結びつけ、映像性のある短歌作品として完成させた。また映画からの情報を中心として、ふみ子は戦後の風俗を作品に取り込んでいった。例えば短歌の中で用いられているカタカナ語は戦後風俗を象徴するような事物である。多くの女流歌人は同時代の風俗を詠み込むことに消極的な傾向が見られるが、ふみ子はためらわずに積極的に短歌作品に用いていった。
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