日本人の北方起源を提唱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 06:05 UTC 版)
「日本人バイカル湖畔起源説」の記事における「日本人の北方起源を提唱」の解説
松本は上記の研究結果とともに、下記の他の研究者の研究結果等も自身の研究結果と一致している点を根拠に、埴原の「原日本人の南方起源」とする点を中心に異論を唱え、「日本人集団は基本的に北方モンゴロイドに属する」としている(松本2009)。 徳永勝士は、20のモンゴロイド集団が、HLAをベースとした系統樹分析によって、(北と南の)2つの大きなグループに分けられることを認めて日本人が北方のグループに属することを示し、自身のGm遺伝子の研究結果と一致すること。 根井正利が系統樹分析で、3つの日本集団(アイヌ、本土日本人、沖縄人)全てが、北方アジア起源である研究結果を出し、埴原の二重構造モデルを否定するとともに、日本人のベースが北東モンゴロイドであることを示しており、自身の研究結果と一致していること。 篠田謙一や田中雅嗣らによるミトコンドリアDNAによる研究結果でも縄文人も基本的に北方起源であり、ブリヤートの人々と共通因子があるとしており、その点に関して自身の研究結果と一致していること。ただし、松本は南方系との混血率は自身の研究結果と相違があると述べている。 Scienceに発表された論文によると、17のアジア人集団を常染色体のDNAマーカー約640,000の多型分析をした結果、アジア集団が北から南へ位置を変えるに連れて、北方系と南方系の割合が、その緯度の違いで、明確に変化することを示し、加えて、日本人は均質であり、北方の系統をより高い割合でもつことを示しており、自身の研究結果と一致していること。
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