日本における昆虫学の設立
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/23 21:04 UTC 版)
人類が営む産業は、昆虫と様々な形で関わりを持ってきた。例えば、イネを加害するウンカ類や病原菌を媒介するカ(蚊)類などは、害虫として人類の生活を脅かす一方で、絹糸や蜂蜜を提供してくれるカイコやミツバチ、あるいは害虫の天敵などは益虫として人間の生活を豊かにしてくれた。国の発展には工業と農業の発展は必須であり、工業においては紡糸、農業においては花粉媒介や害虫対策として、昆虫についての情報は非常に重要である。日本ではそういった経緯から大学が創設され始めた19世紀初期に、日本の農業の発展のため、農学部において蚕学・昆虫学を専門とする研究室が設立された。現在は農学における昆虫の利用も当初よりも幅広くなっており、蚕学は遺伝学・昆虫機能利用学・天敵微生物学・分子昆虫学へと、昆虫学は昆虫分類学・昆虫生態学・応用昆虫学・天敵昆虫学と、近年の技術発展とともに分野も拡大している。
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