新見清次郎(にいみ せいじろう)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 07:21 UTC 版)
「江戸前の旬」の記事における「新見清次郎(にいみ せいじろう)」の解説
【すし清】の親方。通称「深川の親方」。荒くれで有名な築地の男たちが思わず立ち止まって深々とお辞儀をするほどの伝説の寿司職人。目標である鮃蔵が逝去して寿司が握れないほど落ち込んでいた鱒之介を弟子に引き取り、彼に再び寿司の奥深さを教えた(修業の様子は『寿司魂』に描かれている)。また、戦後の闇市が東京に数多く出ていた中で、「寿司屋はまっとうな商売でなくちゃいけねぇ」という信念を持っていた。2003年時点は米寿(88歳)であり、このころ原因不明の病で両目を失明する。37年前(1966年)51歳、鱒之介が22歳の時点でも彼の尊敬を受けている。旬に「目で魚を見て握っているようじゃ、寿司職人としては半人前」という教えを授けた。また、この時に自身が生涯かけて追い求めていた理想「寿司と一体になる」を成し得た。今際の際に、約束通り最後の弟子となった旬の”名残りのシンコ”を食べて、旬に感謝しながら、旬、鱒之介、松ヶ根の親方、蔦屋の女将に看取られて逝去した。享年89。
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