拡張精度形式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/04 08:56 UTC 版)
算術その他の演算で使用される形式は、符号化したときのものと一致していなくても構わない(つまり、実装は、内部で異なる表現を使用してもよい)。 この標準では、精度(有効桁数)を拡張した形式を示し、基本形式よりも精度を高くすることを推奨している。拡張精度 (extended precision) 形式は、仮数部と指数部の桁数(ビット数)を基本形式よりも大きくしたものである。拡張可能精度 (extendable precision) 形式では、ユーザーが仮数部の桁数と指数部の範囲を指定できる。これらを内部の表現として実装することができる。ただし、そのような内部形式も、有限数の表現できる集合が定められるようパラメータ (b, p, emax) はきちんと定義されている必要がある。 また、この標準は拡張(可能)精度形式の実装を要求してはいない。 この標準では、言語がサポートしているそれぞれの基数 b について p と emax を指定する方法を提供することを推奨している。 また、拡張形式をサポートする場合は、サポートしているそれぞれの基数 b について最大の基本形式よりも高い精度をサポートすることを推奨している。 2つの基本形式の中間の精度の拡張形式の場合、大きい方の基本形式と同じかそれ以上の指数範囲を持たなければならない。したがって例えば64ビットの拡張精度二進形式なら、emax は16383以上でなければならない。Intel 8087 の80ビット拡張形式はこの要求を満たしている(binary128と指数の範囲が等しい)。
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