打倒『トラ』の達成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/19 00:07 UTC 版)
「フジ (エンジン)」の記事における「打倒『トラ』の達成」の解説
1986年、HKSは最終兵器とも言えるDOHC8バルブの二気筒エンジンを発表した。これがフジ二気筒である。一部では「フジツイン」とも呼ばれたこのエンジンは「打倒トラ」の切り札と目されていたが、本体バランスに難があったことと、8バルブ化に伴うエンジンの大型化が原因で車をコーナーで寝かせられなかったなどの問題が発生した。結果、初代フジ二気筒は浜松オートレース場所属の一部のレーサーが使用する程度で主流とはならなかった。 1988年、初代フジ二気筒の改良型エンジン「ニューフジ」(HR652型)が発表された。初代フジ二気筒をスリム化したDOHC4バルブで、本体のバランスを調整したエンジンである。同年開催されたSG第20回日本選手権オートレースにおいて、鈴木辰己(13期、浜松オートレース場所属)がこのニューフジを駆り3位に入賞している。ニューフジは従来の主流であったトラや、トラのコピーエンジンであるメグロ二気筒と同じ排気量 (663cc) でありながら、両車種を遙かに上回る直線での速力を誇り、短期間で他機種を駆逐してしまった。そして、遂に業界の悲願であった「打倒トラ」を果たし、新車初乗りから特にいじらなくてもセッティングが合っているという点も相まって、平成に入る頃にはそれまで単気筒にこだわっていた選手も含め、ほとんどの選手がフジに乗るようになっていった。
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